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法 人 税 の 基 礎

このページでは、各計算項目の基礎をご紹介しています。

【寄附金の損金不算入・金額】
 法人が支出した寄附金が、金銭によるものである場合には、その金銭の額が支出寄附金となりますが、物(資産)を贈与した場合にはその資産の時価をもって支出寄附金の額を認識します。


【具体例とその考え方】

 時価300円の土地(帳簿価額100円)を贈与した。

[会計仕訳]

(寄 附 金)100円(土  地)100円

[税務上の考え方]

(譲渡原価)100円(土  地)100円
(現  金)300円(譲渡収入)300円

※この時点で、一旦その土地を適正金額で譲渡したと考えます。

(寄 附 金)300円(現  金)300円

※その後譲渡して受け取った現金300円を寄附したと考えます。

※税務上の支出寄附金の額は300円となります。


【会計上と税務上のズレ】

[会計仕訳]

(寄 附 金)100円(土  地)100円

[税務上仕訳]

(譲渡原価)100円(土  地)100円
(現  金)300円
(譲渡収入)300円
(寄 附 金)300円(現  金)300円

※会計上の費用は100円です。税務上は益金と損金を相殺すると100円の損金が残ります。両者にズレは生じませんので、税務調整は必要ありません。


【低額譲渡の場合】

 時価300円の土地(帳簿価額100円)を120円で譲渡した。

[会計仕訳]

(現  金)120円(土  地)100円
          (譲 渡 益) 20円

[税務上の考え方]

(譲渡原価)100円(土  地)100円
(現  金)300円(譲渡収入)300円

※この時点で、一旦その土地を適正金額で譲渡したと考えます。

(寄 附 金)180円(現  金)180円

※その後譲渡して受け取った現金300円のうち、手元に残ったお金120円以外の金額を寄附したと考えます。

※つまり、支出寄附金として認識していく金額は

 時価(300円)−譲渡対価(120円)=支出寄附金(180円)

 となります。

※会計上と税務上ではその差額部分について、益金と損金で相殺されますので税務調整する金額は贈与の場合と同様になることとなります。


※適切でない表現や間違いに気づいた場合その他の場合にはお断り無く修正いたします。

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