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法 人 税 の 基 礎

このページでは、ごく簡単に各計算項目のことを紹介しています。

【減価償却・圧縮記帳との関係】
 減価償却資産について圧縮記帳の適用を受けた場合には、その圧縮記帳後の取得価額を基礎に減価償却の計算をすることになります。この場合には減価償却の計算をする上で、次のようなことに留意して計算しなければいけません。


【積立金積立法により圧縮記帳をした場合】
 積立金経理により圧縮記帳をした場合は、会社上の貸借対照表に計上されているその資産の帳簿価額は圧縮前の金額が記載されていることとなります。この場合には会社上の帳簿価額から圧縮による損金算入額をマイナスした後の金額を基礎として減価償却の計算をすることとなります。

〔定額法の場合の償却限度額計算〕

(取得価額−圧縮による損金算入額)(×0.9)×償却率=償却限度額


〔定率法の場合の償却限度額計算〕

※取得事業年度

(取得価額−圧縮による損金算入額)×償却率=償却限度額

※その後の事業年度

(期首帳簿価額−圧縮による損金算入額)×償却率=償却限度額


【損金経理直接減額法により圧縮記帳をした場合】
 損金経理直接減額法により圧縮記帳をした場合は、会社上の貸借対照表に計上されているその資産の帳簿価額は会社圧縮後の金額が計上されています。この場合にはその会社上の帳簿価額はすでに会社圧縮額をマイナスした後の金額となっていますので上記のことを留意する必要はありません。

〔定額法の場合の償却限度額計算〕

 取得価額(×0.9)×償却率=償却限度額


〔定率法の場合の償却限度額計算〕

※取得事業年度

 取得価額×償却率=償却限度額

※その後の事業年度

 期首帳簿価額×償却率=償却限度額


【圧縮超過額・圧縮不足額がある場合】
 減価償却の計算の基礎としていく取得価額は、圧縮による損金算入額を控除した金額となります。圧縮による損金算入額とは、税務上損金として認められた部分の金額となりますので、圧縮超過額や圧縮不足額がある場合には、そういったことを上記の留意点にそれぞれ加味していかなければなりません。


【償却費として損金経理した金額】
 圧縮記帳を損金経理直接減額法により計算した場合には、その圧縮超過額部分について減価償却の計算上、会社償却費に含めて計算します。従って、結果的に圧縮超過額は減価償却超過額として税務調整されることとなります。
 積立金積立法を採用している場合は、圧縮超過額部分については単体で税務調整します。減価償却の計算においても、圧縮超過額を会社償却費に含めるようなことはしません。



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