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法 人 税 の 基 礎

このページでは、ごく簡単に各計算項目のことを紹介しています。

【割増償却・翌事業年度】
 前期から繰り越された特別償却不足額がある場合には、その繰越額を普通償却限度額に加算して当期の償却限度額とすることができますが、この場合には当期の普通償却限度額計算においては次のことに留意しなければなりません。なお、割増償却の場合には初年度一時償却とは違って翌期以降の事業年度においても新たな特別償却額が生じることに留意して計算しなければいけないこととなります。


【減価償却の計算】

〔1〕償却限度額
 (1)不足繰越額
 (2)普通償却限度額
 (3)特別償却限度額
 (4)(1)+(2)+(3)=当期の償却限度額
〔2〕償却超過額
 会社償却費−〔1〕=減価償却超過額(加〜留)


【減価償却の計算】

〔前提〕
取得価額 1,000,000円
期首簿価  800,000円
不足繰越   20,000円
特別償却割合   30%


(定額法の場合)

〔1〕償却限度額
 (1)繰越 
20,000
 (2)普通 1,000,000×0.9×償却率=200,000
 (3)特別 (2)×特別償却割合=60,000
 (3)(1)+(2)=280,000


(定率法の場合)

〔1〕償却限度額
 (1)繰越 
20,000
 (2)普通 (800,000
−20,000)×償却率=230,000
 (3)特別 (2)×特別償却割合=69,000
 (4)(1)+(2)+(3)=319,000

 上記のように、定額法の計算においては前期の不足繰越額を当期の償却費にプラスするだけなのですが、定率法の場合には当期の普通償却限度額を計算する上で期首帳簿価額から前期より繰り越されてきた額をマイナスした金額を基礎として普通償却限度額の計算をします。
 これは、定率法の場合は期首帳簿価額を基礎として普通償却限度額の計算をしますので、前期に不足繰越を出した法人と出さなかった法人では前者の方が翌期における普通償却限度額が大きくなってしまうという弊害を回避するためにこのような計算をします。


※当期において更に償却不足額が生じた場合には、前期より繰り越された特別償却部分は翌期への繰り越しはできませんが、当期に新たに生じた特別償却部分については繰り越しが認められます。このような場合には更に複雑な計算式となっていきます。



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